【保護者の方のために】お子さんを寮に入れる際の不安を解消します!
高専には、寮があります。
高専に入るのは、高校1年の年齢からなので、寮に入るとしたら15歳からになります。
そんな若いうちからお子さんが親元を離れるというのはお家の方からしたらやはり不安ですよね?
高校生の年齢から親元を離れることはなかなか珍しいですからね。
特に県外や遠方など、簡単に帰れないところの親御さんは不安に感じる方も多いでしょうが、実はそんなに心配することはありません。実際に多くの高専生がちゃんと寮生活をしています。
これから、お子さんを寮に入れるメリットと、お家の方が抱くであろう不安を解消していきたいと思います。
何も知らずに親元を離れるというだけで拒否反応を示すのは考えものです。
この記事を読めばきっと、寮生活にも安心していただけると思います。
ちなみに、自分の寮をベースに紹介しているので、詳しくは各高専の寮にお問い合わせください。国立であれば大きく変わることはないと思います。
- 食事はどうしているの?
- 費用はどれくらい?
- 近くにはどんな施設があるの?
- 登校時間を短縮できる
- 門限・点呼がある
- 消灯もある
- セキュリティーも万全
- 24時間大人がいる
- お子さんが一人で何でもできるようになる
- 設備も充実
食事はどうしているの?
実家を離れてまず不安なことと言えば、やはり食事でしょう。
- バランスは取れているか?
- 量は食べられるか?
- メニューは豊富か?
などなど、様々な不安があると思います。
食事について、詳しくは、以下の記事に写真付きで掲載しているので読んでみてください。
↓↓
メニューは、通常はおかず、小鉢、ご飯、味噌汁がついていて、そこにデザートやドリンクがつく仕組みです。
ご飯と味噌汁はおかわりが自由なので成長期のお子さんにも安心ですね。
費用はどれくらい?
それから、やはり費用は気になりますよね。
高専の寮は、国立なのでめちゃくちゃ安いです!
単純な寮費だけでいうと、なんと、月に千円くらいです!
大学に入れて都会で下宿させるとかだと家賃だけでも月に最低5万円くらいかかってしまいます。そこに食費や光熱費、料理も自炊しなきゃなんて、えらい差ですよね!
さて、高専の寮でもさすがに食費は別にかかり、それが寮への出費の大半を占めます。だいたい1食400円として、一か月に4万円弱くらいですね。
ただ、週末などに家へ帰る場合はもちろんその分の食費は引かれます。そこに光熱費や設備費が加わり、トータルで月に4万円くらいだと聞いたことがあります。
ですが、大半が食費で、しかも作ってもらって片付けもしてもらってこの金額ですから、一か月暮らすのには安すぎるくらいだと個人的には思っています。
大人の話で私もあまり詳しく知らないので、それぞれの寮で聞くと具体的な金額がわかると思います。
近くにはどんな施設があるの?
では、お子さんが急病になったときなど、近くに適切な施設がないと不安ですよね。
私の寮の場合では、田舎ですが、それでも自転車で20分以内に歯医者、内科、郵便局、銀行、などがあります。また、徒歩5分にはコンビニもあります。
普通の高専は田舎にあることが多いですが、それでも寮生への影響を考えて、近くに便利な施設があるところに造るようにしているんですね。
ただ、全ての高専がそうとは限らないので、入寮する前に、必要な施設が近くにあるか確かめた方がいいでしょう。
登校時間を短縮できる
ほとんどの寮は、学校から歩いて何分もかかりません。私の寮も、学校から徒歩2分のところに建てられています。
だから朝、電車の時間のために早起きしたり慌てて準備することもありません。
登校時間もすごく時短になるし、帰りも楽です。天気に影響されて家に帰れなくなるなんてこともありません。
浮いた時間は自分のために有効に使えますし、寮の大きなメリットです。
門限・点呼がある
親元を離れてお子さんが夜遊びや悪い道に進まないか、心配ではないでしょうか。
寮にはちゃんと門限もあるので、寮生たちはその時間までに帰らなければいけないことになっています。うちの寮の門限は、女子寮は平日8時半、休日と休前日は9時半、男子寮は10時です。女子だけなんか…不平等ですよね…(笑)
だからみんな規則正しく、守られて生活できるんですね。
また、朝と夜には点検もあり、一人一人いるかどうか確認されるので、安心です。
届け出を出せば別のところに宿泊することもできますが、届け出が出ていないのに不在だった場合、速やかに保護者の方に連絡が行くようになっています。
こういった門限や点検は大変厳しく取り締まっているので、破るような人はなかなかいません。
消灯もある
寮に入ると、自分の目が届かないのをいいことに、深夜までゲームをしてたりするんじゃないかと思いますよね。
ところが、私の寮では居室が12時に消灯されるのでそんな心配はいりません。ゲームとかしてても暗くなるし、充電もできないので規則正しい生活ができます。
もちろん、自習室や談話室など、電気が必要なので消灯のない部屋はあります。
ただ、テスト期間中は居室も勉強のために消灯がなくなり、そこは臨機応変に対応しています。
また、実は私たち女子寮の一人部屋も消灯はありません。しかし、一人部屋になるのは女子寮だと3年生からなので、既に寮での生活習慣を身に着けている人たちです。
うちの寮はなぜか、男子は1年生から一人部屋です。意味わかんないですよね…(笑)
うらやましいです!
しかし、男子は一人部屋であっても消灯は12時です。
セキュリティーも万全
特に、女子のお子さんの場合、安全面でしっかり管理されているか心配になりますよね。
うちの寮は、もう、不必要なくらいちゃんとセキュリティーが守られています。
まず、女子寮の入り口は専用のカードキーをかざして開ける仕組みになっています。「ピッ」てやって開けるのちょっとかっこいいですよね?(笑)
そんなんつけなくても女子寮生以外の人が中にいたらすぐわかるんで、別にカードキーまでいらないと私は思うんですけど…。
だから、正面突破は不可能でしょう。
それから、窓から女子寮に侵入するのも無理です。
女子寮の外部は、高さ3メートルくらいのフェンスで囲まれていて、フェンスの上には有刺鉄線がついています。
また、もし仮にフェンスを乗り越えられたとしても、窓から入れる一階には居室はありません。
一階は洗面所や風呂になっているので、隠れる前に必ず誰かに見つかります。女子寮生が住んでいる部屋に入るには寮の何の足がかりもない壁を登らなければいけません。
途中で真っ逆さまが関の山でしょう。まあそもそも有刺鉄線の時点で無理でしょうけど。とても目立つので登ってるのを見てる人は「なんだあれ!」ってなります(笑)
だいたい、女子寮に入った時点で男子寮生は退寮、通学生は停学、その他の人は通報されます。そんな命知らずはいないと思いますが。
男子寮はもう少しゆるく、外にフェンスや有刺鉄線はないですが、それでも教官はいますし玄関の施錠もされます。
また、寮内におけるセキュリティーであっても、一人一つずつ、自分の部屋の鍵を預かるので、外出するときは鍵をかけて部屋を守ることができます。
ちなみに鍵は外からはかかりますが、内側からはかかりません。まあ、中に相手がいるときに他人の部屋にちょっかい出す人はいませんからね。
これは、部屋の中で倒れたりしていた場合、すぐに対応できるようにするためです。
24時間大人がいる
寮には、昼には寮の事務員の人、夜には当直教官がおられ、常に誰か責任ある大人がいる状態です。不審者は入れませんし、何かトラブルがあっても大丈夫です。
深夜に何か起こっても泊まりで来てくれている当直教官が対応してくれます。
しかも、女子寮と男子寮で教官が別なので、毎晩二人ずつ当直をしてくれています。だから集中的に面倒を見てもらえます。
当直教官の部屋は門限が過ぎても行けるので、私は試験前に学科の教官が当直に入ったときに、当直室で夜遅くまで勉強を教えてもらっていました。そんなこともできます。
昼間も職員がいるので、お子さんが学校に行っている間でも、荷物を受け取れます。寮にかけた電話もつながります。
お子さんが一人で何でもできるようになる
寮では掃除や洗濯、何でも一人でしなければなりません。だから、否応なく自分で何でもできる力が磨かれます。
寮に入って得られる最大のメリットですよね。
私は寮に入って、初めて自分で洗濯をしました。今では干すのから畳むのまで、当然全部自分でできます。
また、自分で時間を決めてスケジュール管理もできるようになります。
普段は親に言われないと勉強しなかったところへ、自分でやらないといけないと気づいて初めて自主的にするようになります。
また、寮だと周りで自分の同級生が勉強しているのを目の当たりにできるので、それに触発されて勉強できるようになります。人に言われてではなく、自分にとって必要だからと何でもするようになりますし、だからこそモチベーションも維持できるんです。
また、時間を管理できるようになると、効率よく作業できるので、将来にも役に立つ力になります。
設備も充実
寮生活では、基本的に生活に必要な物は全てそろっていて、不自由することはありません。
風呂やトイレ、洗濯機や洗面所は完備していますし、補食室には電子レンジやトースター、冷蔵庫もあります。あとコンロやなべもあるので簡単な料理くらいならできます。コンロは私の入寮当初はガスでしたが、最近ではみんなIHになりました。
談話室にはテレビもあり、はしゃいだり遊んだりできます。
静かに勉強したければ、自習室も各階に一部屋ずつあります。勉強なんて居室ですればいいのに、贅沢ですよねー!自習室にはパソコンもあるのでパソコンを持っていない人も自由に作業をすることもできます。
また、もし、消耗品などでなくなったら、ルームメイトや友達がいるので頼ればなんとかなります。
さらに、危険物以外では、特に持ち込み禁止な物もありません。スマホでもゲームでも、部屋に入る物なら、基本的に好きな物を持ち込めます。とは言っても、充実してるのでそんなアバンギャルドな物を持ち込む人はいないですけどね。
いかがでしたか?
かなり快適で、安全な生活だということがおわかりいただけたでしょうか?
実際に多くの学生が寮に住んでいますから、不都合はなるべくないようにしているんですね。
みんな、特別な子たちではありません。いたって普通の高校生の年齢の人たちが寮生活をしているんです。
私も5年間寮に住んでいますが、本当に自立できたし素晴らしい経験だったと思っています。
こうしてみると寮生活も悪いものではないのではないでしょうか?
もちろん、15歳から親元を離れるのは大きな決断だと思いますので、よく考えて、お子さんの望むようにした方がいいでしょう。ただ、近くであれば土日に実家へ帰ることも全然できますので、その点も安心です。
ちなみに、うちの親は「朝起こす手間が省けるわ~」という感じでした(笑)
この記事で、寮生活への不安が少しでも解消されたら嬉しいです。
一応、自分なりに考えてテーマを設定したんですが、これ以外の不安などがあれば、コメントか各高専へお問い合わせ願います。