とある女性航海士の日常

新米の女性航海士です。高専や船のことなど書きます。コメントは悪意のないものは100%返信しますが乗船のため非常に遅いです笑(半年後くらいかも)

【現役高専生が語る!】知らないともったいない?高専のメリット・デメリット

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高等専門学校、通称高専って知っていますか?


私が通っている高専は、全国に50校くらいしかなく、名前だけはなんとなく知られていても、あまりポピュラーではありません。

 

しかし、実は、高専には知られざる魅力がいっぱいあるんです!

高校受験では、普通高校をメインに受けるのが一般的ですが、本当に、知らずに選択肢から外してしまうっていうのはもったいなさすぎます!

 

私は中学生はみんな高専も視野に入れるべきだと思っているのでこの記事では、入学してからでないとわからない、高専のメリット・デメリット高専生が特別に教えちゃいます✨

 

 

メリットが多すぎて長くなってしまいました💦

 

 

高専のメリット

 

就職率が高い


5年間かけてプロフェッショナルになれるので、求人がとてもたくさんあります。
だから、就職したい人で就職率は100%です!
 
企業にとっては即戦力となる力を持っている高専生は、就職できないってことがないんです。専門の企業さんからたくさん求人が来ますが、人数以上の会社はお断りしなければならない形になります。
 

就職と進学選べる


就職する道もありますが、希望すれば大学に行くこともできます。
 
高専の卒業は大学2年と同じ年なので大学3年へ編入という形になります。
 
ですが、編入は高校から受けるよりもとても受かりやすく、進学を希望する人も受からないということがほとんどありません。
 
毎年国立大学に何人も受かっていて、一人でいくつか受かって選べる状況です。信じられないかもしれませんが、これは、マジです!
東京大学にも普通に編入している人がいますし、そのほか、お茶の水女子大学新潟大学など有名大学にも全然編入してます。何ならぜひお近くの高専に行って実態を聞いてみてください!

でも、高専の高校との違いは進学校ではないということ。
 
進学を希望する人は大学へ行けますが決してそれが目的で学校がある訳ではありません。
 
あくまで目指しているのは社会に出て専門分野ですぐ活躍できるエキスパートであり、学校としてできるだけいい大学に入るように勧めることはありません。
大きい大学に合格する結果を目標にするのではなく、学生の人生に役立つような知識を与えられるのが高専なんです。

高専には浪人の概念がありません高専に入るだけで就職も進学もラクに選び放題なんて、おいしすぎますよね!!
 

寮がある


高専には、があります。平均一県に一校しかないので通えない人もいますからね。
 
私のように遠方の人や、集団生活をしたい人が寮に入っています。通うのが楽になるほかに、若いうちから自分で生活をできるようになるんです。
私の暮らしている寮には、北海道から九州まで出身者がいます。

実際に寮生活をしている私に言わせてもらえれば、寮はとても快適です!
 
自分と年の近い学生たちと一緒に生活できますし、親もいないので自由です(笑)
 
さらに、食事も3食出るので自炊の手間もなく、時間もたくさんできます。
 
学校の管轄ということで、防犯の点からも暮らしの点からも、教官たちに常に守られているので安心です。食堂に行くだけでご飯が食べられ、通学にもほとんど時間もかからず、その時間は自分の好きなように使える…。それが、高専の寮です!

さらに、お家の方に嬉しい話なのですが、高専の寮は寮費がとても安いです。詳しくは、ご希望の高専に問い合わせてみてください。
 
国立の大学に生かせて下宿暮らしをさせるのとは比べものになりません!これが国がお金を出してくれている、魅力ですよね。将来的には日本を牽引するプロたちを育成するので、国もたくさん支援してくれているんです。

なかなか寮のある高校ってないと思うので、若いうちから寮に入り、自主性を磨けるという点は、高専の大きな魅力と言えます。
 
あと単純に「寮入ってま〜す!」ってなんかオシャレですよね?笑
 

校風が自由


4,5年という大学生レベルの年齢の人がいることで、服装や髪型などは普通の高校よりも自由度が高いです。
 
私の学校では4,5年からは完全に私服がOKですし、(高校の年齢のうちは制服)同時に染髪やピアスが解禁になるので好きなようにチャラチャラできます。
 
制服を着なくてはいけない低学年のうちも、普通の高校で言われるような制服の厳しい決まりはほとんどなく、スカートも丈は膝上の人がほとんどですし、靴下とか持ち物の制限もなく、学生らしければいいってことで髪型も自由…。
 
むしろスカートなんて「何で折ってないの?」なんて言われるレベルです。
 
通常の高校はどうなのかわかりませんが、私は中学校の頃はスカートは膝下でしたし靴下の色も白でカバンも学校指定のカバンでした。しかもこまめにチェックされて白じゃなきゃダメとか言われるんです。中学校の頃に比べたらえらい校則が変わったなと思います。
 
そういう訳で高専では、スカートを思い切り折り、自分の好きな長さと色の靴下を履いて、好きなリュックやカバンを使っていました。私はリボンも自由にアレンジしたりしてました。
 
靴は、4,5年になると女子はヒールとか履く人も出てきますが、低学年はローファーが半分、運動靴が半分くらいでしょうか。流石にサンダルで行くと怒られるかも…。(私はいつもクロックスで登校してましたが笑)

あと、ちゃんとブレザーを着てるかとかピアス空けてないかとかを見る校門指導が年に2回くらいあるんですが、(行事表に書いてあるので抜き打ちはない!)そこで校門指導があることを忘れて学校に来たたっていうクラスメイトがいました。
 
でもその人は校門指導の担当者に「ブレザーは?」って聞かれて「カバンの中にあります」って言って「校章は?」って聞かれて「持ってます」って言っただけで合格になったそうです(笑)嘘みたいですよねー!

4,5年はますます自由度が高くなり、私服に加えて染髪やピアス、ネイルやメークをしてもよくなります。だから見たら一発で低学年か4,5年かわかります。

低・高学年の違いもそうですが、専門的な実習もある学科が多いため、専用の実習服というものがあります。
だから校内は普通に制服、私服、作業服、体操着などみんなバラバラの服を着ています。私は中学生の頃、部活動は体操着で参加しなければならないみたいな決まりがありましたが、そんな不自由はありません。
 
一人だけ違う色の靴とかみんな制服の中一人体操着だったら気まずいみたいな感覚はみんなあると思いますが、いろんな服を着てる人がいるので全然浮かないんです!
 
 

専門知識を学べる


みんなそれぞれ自分の専門の科目も勉強します。
一般高校ではなかなか触れることのない勉強ですし、自分が選んで取り組んでいる勉強なのでモチベーション高く、楽しんで勉強できます。
 
例えば私の商船学科は、船の海上での決まりなどの法規や、GPSがなくても自分の場所を計算して求める計測論、船の構造を勉強する運用概論など、座学であってもなかなか珍しい勉強をします。
お隣の国際ビジネス学科は中国語、ロシア語、韓国語から一つ選んで学ぶ授業や、経済とか簿記とかって授業があるようです。よく知りませんが…。

ただ、もちろん1年生の頃は一般科目の方が全然多く、専門科目は2科目くらいでした。
 
高専の勉強方法はくさび型教育といって、学年が上がるにつれて専門科目を多くしていくんです。
もちろん5年生はほとんど専門科目で、全体の3分の2以上が専門科目になります。
 
ついこの前まで中学生だった専門初心者でも徐々に専門分野に入っていくので安心なんですね。
人生で一番柔軟な高校からの5年間に自分の分野の勉強をすることで身に着けやすくなりますし、若いうちから手に職つけられるんです。
 

卒業後も使える知識を身に着けられる


普通科の高校生だと、進学校の場合は特に、高校入学後からもうセンター試験の勉強が始まります。
 
ですが、私たち高専生がしているのは受験のための勉強ではありません。
 
専門学校ですので一般科目のほかに、自分たちの学科の勉強もたくさんします。自分の専門の道を突き進み、3年が終わるとそのまま4年生になり、より専門色が濃くなるのでセンター試験の勉強が必要ないのです。

センター試験の、教科書に書いてあるような三角関数とか微分積分とか、そんな勉強、将来どう役に立つのかもわからないですよね?
 
私はセンター試験を受けたことがないのでわかりませんが、おそらく大学に入った後は、研究者にでもならない限りもう使わない知識なのではないでしょうか。
なのに受験のためだけに高校3年間勉強するなんて、もったいないですよね。
 
対して、高専で学ぶ専門科目は、自分の分野を目一杯勉強でき、就職後も勉強したことがそのまま活きてきます
その道のプロとなれるので企業からの需要も大きく、自分にしかできない仕事をすることで社会貢献もできるんです。
 

色んな年代の人がいる


高専は高校と一緒なので入学時はみんなまだ15歳のピチピチの高校1年生です。
しかし、最高学年である5年生になると20歳、1年生と5年生の間だけでも5歳の差があるんですね。
 
この時期の5歳差は大きいです!
 
だから1年生からみたら5年生なんて大人だし、5年からしたらピチピチの1年生は若くてかわいくてたまりません!
3年生でもまだ中学年で、3年終わってもまだ折り返しかーって感じです。
 
さらに、専攻科に行った先輩は専攻科は2年間ですので、22歳まで学校にいることになります。こうなったら上から下までの年齢差は小学校レベルですよね!
 
また、イレギュラーですが留年する人がそこそこいるので年齢の幅は広いです。留年して経験積んでもいばれませんけどね(笑)
 
ただ、高専は留年は多いのでそんなに恥ずかしがっている人はおらず、堂々と後輩のクラスで過ごしてます。私のクラスメートも2人留年しましたし、逆に上からも2人留年してきましたが、みんなめっちゃなじんでいます(笑)

しかし、5年間はあるというものの、時がたつのは驚くほど早いです。
特に3年の後期を過ぎたくらいから気づいたら卒業、って感じだったので、高専生のみなさん、意外と短い高専生活を有効に過ごしてください。
 

教官が個性的


高専にはいろんな教官たちがいます。
みんなその道のプロなので、すごい専門知識を持っています。
 
公立学校の先生たちは教員免許の試験を受けなければならないらしいのですが、高専の専門分野なので教官にも元会社員の人や、研究者の人たちが多くいます。そういう人たちは教科書の内容だけではなく、自分の経験から語ってくれるので授業が面白いです。
 
さらに、プロの人たちですので、自分の専門分野に熱意を持って教えてくれます。
 
学生も自分が好きで選択した学科の話をたくさん聞けるし、教官も喜んで「その教官にしかできない話」をしてくれる。そりゃあ、授業も面白くなりますよね。

また、専門分野の教官たちには進路の相談もしやすいですね。自分に行きたい大学や企業があるとき、「その大学の出身者」「その会社で働いていた」という教官が高確率でいるので話が早いです。
 
一般的にはマイナーな分野であっても、高専の教官たちはしっかりそこを固めてくれています。

あと、私の高専には海外の教官も多くいます。英語などの授業のために、日本語がペラペラな外国人の教官が正規の教官として働いてくれています。
 
また、隣のクラスの国際ビジネス学科では、英語の他にも中国語、ロシア語なども教えているので様々な教官がおられますし、留学生もよく来る、多様な学校です。
 
さらに、進学校ではないので教官もギスギスしておらず、学生をできるだけいい大学に入れたいとか、偏差値を上げなければいけないとかいう雰囲気はありません。
 
教官たちはみんな、私たちが社会に出た後にも活かせる知識をつけられるように、専門分野のプロを輩出できるように、私たちがやりたいことを見つけられるように、頑張ってくれています。
私たちが自分で考えて行動し、やりたいことを実行すると高専の教官は全力でサポートしてくれます。

とりあえず、いろんな教官がいて楽しいです。
教官は一人一部屋教官室を持っているので好きな教官の部屋に行き、気兼ねなくおしゃべりすることもできます。
 

高専大会というものがある


高専には、高専大会というものがあります。

 

これは文字通り、高専だけの大会です。

 

高専にも普通にバスケットボールや柔道などの部活があり、多くの人たちが所属していますが、そういう人たちのための大会です。

高専生のための大会なので、普通の高校生大会では大学生の年齢のため参加できない、4,5年生たち高学年も参加することができるんです!これは高専ならではの大きな特徴です。

 

ではなぜ、この高専大会がメリットなのか?


それは、上位の大会に行きやすいからなんです!

高専は全国に50校ほどしかなく、とても数が少ないです。そのため、全国高専大会などの大会に出やすくなっているんです。


普通の高校の大会では、出場校が多すぎて全然勝ち上がれなくても、高専大会なら上の大会の出場へのハードルが低いです。

 

そもそも、県大会っていっても高専がないので、いきなり他県での地区大会になる部活もあります。

それに参加した数校の高専に勝ち上がれば、全国高専大会に行けるので、全国により簡単に到達できるんです。全国高専大会の会場は毎年変わるので、選手はいろんな県に行くことができます。

 

全国規模の大会が全然夢じゃないってすごいですよね!

人口の少ない高専ならではですね!


「オレはそんな安易な道に進んで自分を甘やかしたくないぜ!」って人は、普通の高校の大会にももちろん3年生までは参加でき、4、5年では大学生の大会に参加できるので大丈夫です。

 

ほとんどの球技の部活には高専大会があります。

うちの高専にも、ざっと、バスケットボール、バレーボール、陸上、バドミントン、テニス、卓球、ラグビー、サッカー、野球、柔道、剣道といった部活があり、みんな高専大会に出ています。

 

効率よく行動する訓練ができる


高専は、進学校に比べ、正直、頭もよくないし、勉強もラクです(笑)
 
私は普通高校に行ったことはありませんが、「家庭学習3時間」などという話を聞いたことがあります。高専ではありえません…。
 
高専では、時々宿題を出されることはありますが、さもなければ勉強なんてする人はおらず、(少なくとも私はしない!)家庭学習のノルマもありません高専に入ってからの勉強より、高校受験の頃の勉強の方が断然大変でした(笑)
学生たちはすごく自由に過ごしています。

しかし、だからこそ、高専生は知識を身に着ける力がすごいと感じています。普段から全然勉強していなくても、テストの日は一夜漬けだけでなんとかできています(本当はだめですよ?笑)
 
これは、自分たちで必要な情報だけをピックアップし、勉強する力が高専生にはあるからだと思います。時間だけかけて勉強し、全てを頭に入れるのではなく、高専生は自分に必要な勉強だけを選んで効率よく勉強できるんです。

ではなぜ、高専生はそんな勉強法を身に着けられるのでしょうか?
 
もともと、高専は専門科目を勉強し、自分が将来必ず使う知識を学んでいます。そこで、「この勉強は将来も使う」「使わない」という振り分けが普段からできるんです。
 
普通の高校の勉強だと、将来使わないであろう、教科書の勉強ばかりなので、そもそもこの「振り分け」をする経験ができないんです。
 
こういった理由から、高専生は、その作業が自分に必要かどうかを見極め、「ただがむしゃらに与えられたことをする」という無駄を省いているんです。
無意識ですが、専門科目を学ぶ高専という学校の特色がそうさせるんだと私は分析しています。

高専生は、ちょっとだけしっかり勉強すれば進級できるような訓練が普段からできているんですね。この力は、将来社会に出たときも効率よく仕事をできることにつながると思います。
 

学費が高くない


高専の学費について、私は学生ですので親から詳しくは聞いていませんが、かなり安いと有名です。
今考えると、私が高専に進学しようと思ったのは私に高専に行ってほしくて親が誘導してたのかもしれません(笑)
 
年間で20数万円というようなことを聞きました。これは、公立の一般高校に行くよりは若干高いものの、その後大学に行って高い授業料やら都心の下宿費やらで年200万(?相場は知らないんですが、そのように聞きました…)を4年間払うことに比べれば衝撃的な値段と言えます。公立高校と比べてもそれですから私立高校なんて言わずもがなです。
 
なぜ高専がこんなに安いのかというと、営利目的でやっていないからですね。
国立ですのでお金は国から出ており、教官たちはあくまで私たちに専門やそれ以外の科目を教え、社会に送り出すことに励んでくださっています。いい大学に行かせることでなく私たちのためになる知識を教えてくれるんです。

さらに、寮費もおそろしく安く、純粋な寮費はほとんどの高専で月に1000円くらいだったはずです。もちろんここに食費や光熱費、寮の維持費などはかかりますが、地元を離れて進学し、都心で家賃だけで一月7万円とかするアパートを借りると考えれば安いことには変わりありません。
 
大学へ行けばそういう金額が発生するところ、高専は大学生と同じ年齢にも関わらず、とっても安く学生生活が送れてしまうんですね!

※これは国立の高専の場合であり、私立の高専もありますがここで書いたことと私立の高専は異なります。

※保護者の方で正確な金額が知りたい場合はそれぞれの高専へお問い合わせください。
 

センター試験がない

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これは、私が特に高専のよさだと思っていることです。

 

私たちの学校は5年制なので、高校にあたる3年が終わっても、4年にそのままエスカレーター式に進みます。同級生たちが大学入試に苦しんでいる間に何の苦労もなく大学生相当の立場になれます。同級生たちをラクしながら横目で見られます。

 

だから通常の高校生が必死に勉強する3年生あたりは高専生が一番はっちゃけて真っ逆さまに堕落していく時期です(笑)

まだまだ遊びたい中堅学年ですからね。


受ける大きな試験が一つ減るだけで苦労は激減しますし、大学に行って環境が変わることもないので安定して自分の好きな勉強を続けられます。

 

休みが長い


高専は普通の高校に比べて長期休暇が長いです。
 
通は夏休みといえば7月後半〜8月後半までの一か月弱で、しかも学校によっては夏休み中にも補習などで登校しなければいけない場合があると思います。これに対して、高専生の休みは8月上旬〜9月末まで、二か月近くあります。
 
しかも、補習はなく、宿題もほとんどありません長いです!遊びまくれるけど途中からやることなくなります!
 
あと9月になれば観光地とか空いているのでゆっくり、やすく遊べます。私も実際、9月の平日にディズニーランドやユニバに行き、空いているアトラクションで夏休みをいっぱい満喫しました。
 
長すぎて、夏休み後半には学校のこととか忘れてしまいます…笑。

また、春休みも長いです。普通の春休みって、3月下旬〜4月7日とかの十日くらいじゃないですか?高専はそれより軽く一か月は長いです!(笑)
 
春休みは2月の後半から始まります。これも、長すぎてやることないのでいっぱい遊べます。
 
実際、私の5年生の時の夏休みは8月7日〜9月18日、冬休みは12月21日〜1月7日、春休みは2月27日〜4月上旬(来年度なのでまだわからない、例年7日とか)でした!
 
その上、高専って休みが好きで、入試の期間やら高専大会やらでちょいちょい休みになります。いつ勉強してんだって話ですよね(笑)
 
 

高専のデメリット


女子が少ない


高専は、女子が少ないことで有名です。学科の特色が、機械や電気など、女子の入りにくいものであることが理由です。
女性にしてみたらあまり興味を持ちにくい分野ですからね。一つのクラスに2、3人しか女子のいない学科もあります。

しかし、学科によっては女子が多いところもあり、デザインや建築、物質などの学科は女子が多いです。だから、高専に行っても全く女子がいないということはないでしょう。

実は、私の高専日本で一番女子が多い高専なので、女子の少なさというのとは無縁でした。
 
高専には珍しいですがクラスの9割以上が女子の国際ビジネス学科という学科もありますし、私の高専は完全に共学みたいな感じです。
 
高専には、男子ばっかりじゃない、そういう学科もあるんです。
 
私の商船学科も負けていません。
船というので女子はいなさそうなイメージがあると思いますが、毎年10人くらいは女子が入学しています。
さらに、近年ではクラスの半数くらい女子が入学し、商船学科でも共学のような感じになってきました。
 
私は5年間商船学科で過ごして女子だからって特に船で不都合なこともありませんでしたし、逆に珍しいから女子も集まるんですよね。まあでも、うちの学校は全国の商船学科の中でも一番女子が多い商船学科です。
 
また、最近はどの分野にも女子が進出してきており、女子だから行けないなどということはなくなってきています。
 
今の時代、男子平等ですからね、行きたい学科に行けばいいと思います。
 

後から進路を変更するのが難しい


これは高専という、専門的な勉強をする学校の最大の欠点と言えるでしょう。
 
自分が全く興味のない学科に入ってしまった時、途中から別の道に行くことが困難です。これは、高専の、「5年間」「コアな専門分野」というメリットが裏目に出た形です。
 
残念ながら、自分の入る学科で5年間やっていけるかどうか、知っておかないとミスマッチが起こる可能性があります。
高専は、これまで書いてきたように専門分野の勉強をする人には素晴らしい環境ですが、そうでない人にとってみればせっかく設備が整っていても何の意味もないですからね。
 
特に、私たちの商船学科なんて、専門も専門ですからね。しばらく勉強して、やっぱり合わなかったからってやめたら全然違うところへ行くことになって、今までの勉強はなんだったんだってなってしまいます。とてももったいないですよね。

まあ、学科の先輩、北村一輝さんのように高専をやめても自分の好きなことで活躍できる方もいますけどね!そのように自分で道を切り拓けるのは素晴らしいことです。

高専をやめるとしても勉強の全てが無駄になるとは思いませんが、ミスマッチで青春の大事な時期を潰してしまわないように、予めオープンキャンパスなどで学校に行ってみてから決めましょう
全面的に好きになれなくてもいいので、少しは興味のある学科を選ぶようにすれば、途中でやめたくもならないと思います。
 
実際、みんな最初は中学生ですし、専門のこととかよく知らず、なんとなく楽しそうとか興味あるって理由だけで入学してますからね!
 

赤点が高い


高専では、赤点が60点と、大変高いです。普通の高校の倍くらいですよね!私は普通の学校の赤点を聞いたとき、とてもびっくりしました。

けど高いと言っても、普通に勉強している人はみんな、単位はとっています。あ、ちなみに高専単位制で、卒業には所定の単位が必要です。そういうところも大学みたいですよね?
 
進学校でもないのに何で普通高校より高いんでしょうね?進学校こそ高い赤点を導入するものでしょうに…。
これにも単位制が関係しているのでしょう。
高専はテストが赤点でも課題で賄えれば単位がもらえるけど、高校を卒業させるためにはまた違う仕組みだということなんだということだと思います。

赤点が高いからか、高専では留年が多いです。留年は高専の文化で、毎年多くの人が留年しています(笑)
だから逆に恥ずかしいことではなく、みんなしてるっていう雰囲気になっていますね。
 
でも、普通に教官の言うことを聞いて、授業に出てきた程度の勉強をすれば、留年はしません。
 

不真面目な雰囲気がある


高専は、先程も述べたように校風がとても緩いです。
 
だから、普通の学校と違って行事に力をほとんど入れません
 
体育祭なんていうものはなく、球技大会とかの数少ない行事もゆるゆるで、みんなサボったりしてます。
 
全体集会とかも、校長の話とかめんどくさいんで、みんな行きません(笑)
 
中学校とかと違って、「集会は出るのが当たり前」ということはありません。みんな楽しい文化祭とか、自分の参加したい行事だけ参加してます(笑)

高専は大学の年齢の人もいるので若干大学の要素が入っています
4、5年生は普通に髪の毛の色を染めたりバリバリにオシャレしたりしています。
 
そんな感じで、全体としてみんな好きなように行動していいという校風ができあがってしまっていまっています。行事はほぼみんな自由参加のような感じなんです。
 
私自身も、気づいたら「あっ、今日この集まりあったの忘れてた!」「まあでもみんなどうせ時間通りに来ないだろ高専だし」という考え方が定着しつつあります。
 
学生の自主性を尊重し、束縛しない環境がそのような雰囲気を生み出します。
 
ほかの学校だったら、集まりに来ない、行事の日は自由時間、先生の話の間はおしゃべりの時間、なんていうのはありえないですよね!?
 
高専の、自由にしてもいいけど、その代わり自己責任ね、という考え方の結果がこのような雰囲気ですね。

まあ、自由なのはもちろんいいことなんですが、こういう不真面目なところは大人の方や真面目な方にはちょっと微妙かもしれませんね。
 
 
 
 

では、こんなにもメリットが多いのになぜ高専生は珍しがられるのでしょうか?
 
答えは簡単、知名度が低いからです!(総数が少ないってこともあるけど…)

だからみんな普通高校を選びますし、中学校の先生もとりあえず普通高校に行っとけって言います。
でも、よく考えてもみてください。中学校の先生も高専に行ったこともないのに、行くべきじゃないだなんて言えませんよね!

高専に行かないにしても、視野に入れていれば併願できる県もあります。これは、ぜひ選択肢にだけでも入れたいですよね。

また、高専生には兄弟で来ている人が多いです。
この理由は簡単で、「高専の良さを知っている親がリピートしたがる」からです。確かに、私のクラスだけでも3分の1くらいの人が、兄弟で在学しているはずです。3人兄弟というのもよく聞きます。実際、私も姉妹が、学科は違いますがら同じ寮に入り、同じ高専に通っています。
 
さらに、教官たちにも子どもを高専に進ませる人が多いですが、これも同じ理由です。子どもを高専に行かせたある教官は、「今大人になった僕からしたら就職も進学も羨ましすぎる仕組みで、知ってたら自分も入ってた」と言っていました。
 
それくらい、高専を知っている人は高専を推します。

ぜひお子さんたちにおすすめしたい学校になっています。志望校を決める前に、ぜひ存在だけでも知っていて
ほしいです。
 
そして、少しでもいいなと思ったり興味のある学科があれば、ぜひオープンキャンパスへ行ってみましょう!!