【高専あるある①世間とのギャップ】高専は知名度が低い!?
私も現在高専へ通う中、そういったことを感じる経験もありました。
職業選択欄で高専がない
これは、高専生が大変よく遭遇するパターンです。
職業選択欄ってありますよね?高校生とか、短大生とかあって、チェックをするあれです。
外部の試験とか、個人情報入力の際に遭遇したりするんですが、必ずといっていいほど高専が書いてありません!
虐げられていますね高専生…。
職業選択欄には「高校生」「大学生」しかないので「あ、はいはいまたないのね」と1年生から3年生は高校生、4,5年は大学生と自分の当てはまる学年のところにチェックを入れます。
最初は「私どうしたらいいのかな」ってなりますが、慣れてくると普通に高校生を名乗ってます。
同様に、初対面の人に学年を聞かれたときも、「高校生?」って聞かれたらもう説明めんどくさいんで「はい!」ってお答えします(笑)
あるいは、5年生であれば「大学2年です」って答えてますね。大学生じゃないですけど。
時々良心的な企業さんもいて「高校生、あるいは高専生」と記載してくださっています。
学科の説明がめんどくさい
めんどくさがってばかりですね、すみません…(笑)
よく、バイト先の人とか学校以外の知り合いとかに「学校どこ?」って聞かれることあるじゃないですか。そんなとき、嘘をつくこともできないので「〇〇高専です」って答えるのですが、そうなると聞かれるのが「えっ、専門学校?何を専門にしてるの?」って質問です。
「〇〇学科です。こういう勉強をします」ってしょうがなく答えるのですが、そうなるとあちらはいろいろ興味を示して来ます。
でも、はっきりいってうちらが5年間かけてやる専門の勉強って、ちょっと日常会話でしゃべったくらいでわかるような内容じゃないんです!
噛み砕いて説明するのも難しいですし、極力わかりやすい言葉を使うと大抵本質は伝わりません。
こういうやりとりを繰り返し、もう経験で理解してもらえないっていうのはわかってるんです!
どうせ理解してもらえないのにいつも珍しがられて聞かれるから自分の専門を説明する虚しさ…。
しかも私なんか商船学科っていう特殊な学科で、船乗ってますとか言うと質問攻めにされるんですよね〜。
学科についてなら「船乗ります!操縦します!」って割と簡単に説明できるものの、授業内容とか聞かれたらもう、専門なんで答えようがないですよね。
「…実習です!」って答えてます(笑)
職員室がない
教官は先生と同時に研究者でもあるので高専には職員室や教務室といった部屋がなく、教官たちはみんなそれぞれ自分の部屋を一部屋持っており、大学のキャンパスのようになっています。その部屋もわりとでっかくて教官にとってもいい環境だと思います。
教官室は大抵ごっちゃあとしていて専門の本やら会社からもらったグッズなどが山積みになっています。水道もついてて多くの教官は部屋でコーヒーを淹れて飲んでいます。
ランチのときは自分の仲のいい教官室に入り浸ったりしてます。職員室じゃできないですよね。
教官室があることで学生も質問に行きやすいですし、提出物や書類も混ざることがないので効率的です。教えてもらう時に周りを全然気にしないですみますしね。
さらに、「〇〇教官室で何日に勉強会あります」みたいな告知もできるんですよね。
一人一人を職員室の狭いスペースで教えたり、わざわざどこかの教室を借りたりするより遥かに効率的です。
ぜひ進学校と呼ばれる学校こそ取り入れるべきですよね!
あ、臨時の教官や講師の先生がまとめて休めるような大きめの部屋はあります。そこで仕事をする訳じゃないのであくまで休憩スペースみたいな感じですけどね。
内履きがない
オープンキャンパスには内履きを持っていくのが普通だと思っていたら、うちの学校は全部外履きで行けたんですよね。校舎内、もちろん授業を受けるときも外履きのままで、玄関の下駄箱のようなものはありません。
本当に大学のキャンパスみたいな造りになっています。
靴を履き替える手間がないのでとても便利です。
服装で学年がわかる
だから同じ学校の中にも私服の人が普通に歩いており、そういう人は4年以上なのだとわかります。
また、制服を着ている人でも入ったばかりでスカートが長くて地味なのが1年生、化粧をしたりスカートも短くしてるのが3年生だとなんとなく見てわかるようになります。
頭がいいと思われる
どこからそんな都市伝説が生まれたのかほんとに謎ですが、しょっちゅう言われます。
世間の人たちって「高専は頭いい」ってイメージを抱いてるんでしょうか。
しかし、実際に高専に在学している立場としては、自分らを頭いいとか全く思えません!
だって、考えてもみてください。
一般高校に進学し、大学入試に向けて毎日数時間勉強をして家庭学習のノルマとかもあって頑張ってる高校生と、5年間遊びまくり、一般の科目もほとんどせず、自分のしたい専門科目しか勉強しない高専生とどっちが賢いかなんて一目瞭然ですよね!
高校生はセンター試験に向けて教科書の難しい問題とかみっちりやるのでしょうが、私たちは専門の勉強をしっかりやればいいだけなので、大学入試の問題なんて全くわからないです…。
実際、この間新聞に出ていた、センター試験をやってみたのですが、解けないどころか見覚えすらありませんでした(笑)
生物とか物理とか…。私より年下の高校生たちがあんな問題を解けるんですよね、すごいです。
でもいいんです、高専生は大学入試なんて受ける必要ないですし!高校生が教科書で勉強するような内容はさっぱりわかりません。
ただ、勉強の応用が効くのは高専かもしれませんね。
入試のための内容は受験が終わったら使わなくなりますが、高専の勉強は自分が学んだことが生活するために直接役立つので、その意味ではすごく効果的に勉強ができると思います。
また、倍率も毎年高いですね。
けっこう2倍、3倍みたいな出願があり、高専は何気に人気なんだなと思います。
その中から受かっただけ、頭いいと思われてるのかもしれませんが、就職も編入も安泰な学校で5年間やってれば、そんなんみんな堕落しますよ(笑)
百歩譲って頭いい人もいるとしても、クラスの全員て訳じゃないですし、そもそもコンピュータとかやってる学科のことで、私の商船学科は「高専!アタマイイ!」ってのとは無関係にやってます(笑)
専門科目の教科書の著者は教官
高専は、専門学校ですので多くの専門科目がありますし、当然その教科書も必要です。
しかし、これだけコアな専門分野をやっていると、教科書というものがなかなかありません。私たちのような、まだ未熟な学生にもわかりやすく教えられるような内容の参考書って、あまりないからです。
そこで、えてして、高専の教官たちは自分の専門分野の教科書を作り、出版します。そして、それを自分の学生たちに使わせます。
建築や電気、物質などの珍しい専門学科ばかりです。
中でも、私たちの商船学科なんて、全国に5つしかありません。だから、我々のための教科書なんて世の中にはありません。教官が書いて出版してくれます。
中でも、私たちの商船学科なんて、全国に5つしかありません。だから、我々のための教科書なんて世の中にはありません。教官が書いて出版してくれます。
時々、知っている教官の名前が著者名のところにあります。教官も自分で「はい、この教科書の著者を見てくださーい」とかって言ってます(笑)
しかし、我々くらいしか読む人もいないでしょうに、教えながら本も書くなんて、本当に教官はすごいんだなと思います。
知っている教官でなくても、著者のところに「〇〇高等専門学校勤務」とかってあって、狭い世界なんだなあと思います。
一般科目の教科書は飛ばされる
さて、その反面、高専は一般科目がおろそかになりがちです。
低学年のうちは歴史や数学、国語など、普通の高校生が勉強するような科目もあります。(理数系の学科では高学年でも数学のあるところはあります)
しかし、特に歴史や芸術などは将来使わない勉強が多いので、あまり力を入れられていません。実際に私も、操船の実習や舵の特性なんかはちゃんと教わって覚えているのに、低学年の頃にやった一般科目なんて全く覚えていません(笑)
そういう訳で、一般科目の時間があまり長くないので、そういう科目の教科書は飛ばされがちです。教官も、自分の教えたいところだけをかいつまんでやるので、教科書は大抵途中から始まり、飛び飛びで勉強するのが高専の常です。
専門科目をやる分、普通にするような勉強はそんなにしないんですね。
まあ、将来使える知識を身に着けられるのでいいんですけどね。
しかし、高専にはちょっと世間とのギャップが多すぎてここでは全て書ききれないので、また次の記事も書いていこうと思います。
またよろしければ読んでください。