とある女性航海士の日常

新米の女性航海士です。高専や船のことなど書きます。コメントは悪意のないものは100%返信しますが乗船のため非常に遅いです笑(半年後くらいかも)

【写真付き!青雲丸紹介】練習船青雲丸の中を紹介します

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私が卒業前の半年実習をしていた(コロナで3か月に短縮されましたが)、練習船青雲丸について、写真つきで紹介したいと思います。以前は帆船日本丸についての記事を書きましたね。

【元実習生が教えます!日本丸紹介】練習船日本丸の中はどうなっているの? - とある女性航海士の日常


何と、あれから一年です。日本丸の記事を読み返すと、本当に文章が拙すぎて恥ずかしくなります。今もそんなに大したことないですが成長したということでしょうか。


そのときの反省を活かし、今回はしっかり資料写真を撮ってくるのを忘れませんでした。あ、私は写真は全然得意じゃないのでそこはご容赦くださいね。

 

青雲丸とは


私が乗っていたのは青雲丸です。私にとっては初めての汽船でした。やはり設備がしっかりしていますし、汽船の方が過ごしやすいですね。


全長は116メートルと、日本丸より少し長いくらいでした。しかし、総トン数では日本丸の倍くらいあり、マストがない分構造物をいろいろつけられたということかな?と思いました。

実際、日本丸よりスペースは広く教室も部屋も多くありました。日本丸では実習生が100人程度だったのですが、青雲丸では150人程乗っていました。各教室も大きかったですね。居室の大きさは全く変わりませんでしたが。


階層も高く、船橋に上がるのが日本丸に比べてとても大変でした。4階層くらい上にあるんです。青雲丸は、普通の船橋の下に実習生船橋っていうのまであるんですよねー。

だから、見た目にもこれまでよりかなり大きい船でした。

 


居室

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すみません、でかい口を叩いておきながらこれしか写真がなく(笑)

居室のボンク(ベッド)の写真ですね。みんなが暮らしていて個人情報とか入っちゃうのでそんなに撮れなかったんですよね…。


居室は特に日本丸と変わらず、部屋は相変わらず一人部屋くらいのスペースですし、心ばかりのソファーとテーブルがあるだけであとは二段ベッドがところ狭しと置かれていました。着替えとか、部屋の中での移動とかスペースが狭くて大変でした。

とりあえず、日本丸と全く変わらないものと思うので、簡単ですがご紹介はこんな感じです。

 


教室


日本丸には第一教室第二教室がありましたが、青雲丸も同様でした。

 

ただし、青雲丸の教室の方がずっと大きかったです。

 

第一教室は詰めれば150人の実習生全員入ります。普段は航海コースの私たちが使っています。写真のように映画館のように下から段々になっています。青雲丸で一番広い教室ですね。

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第一教室

第二教室は、多分50人くらいは入れる、第一教室よりは少し小さい教室です。普段は機関科の人たちが使っているので本当に50人かどうか正確にはわかりませんが…(笑)

ちなみに今回の実習生の人数は、おおよそ航海コースが100人、機関が50人くらいでした。


第二教室は第一教室よりは小さいですけど、少人数で落ち着いて勉強したい人や広い教室が嫌という人が集まります。私も適度な広さだったので、雰囲気は嫌いじゃありません。


そして、重ね重ねすみませんが、航海コースはほとんど第二教室を使うことがなく、写真を撮りそびれました…。

 


食堂


学生食堂という、第二教室と同じくらいの大きさの部屋がありました。第二教室と近かったので、食堂と第二教室の2つの部屋で食事することができました。

 

日本丸では食堂専用の部屋というのがなく、第一教室が食堂だったので、ここも日本丸との違いですよね。だから、日本丸では食事の準備をする時間になると勉強している人たちは邪魔になるので隅の方に追いやられてぎゅうぎゅうになりながら勉強していました(笑)

 

でも、日本丸の方がメニューのバリエーションは豊富でほとんどメニューが被ることもなく人気がありましたね。

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アクリル板をつけた食堂の様子

食堂は、写真の通りコロナの対策で透明な板が各テーブルに取り付けられていました。
あとは、夕方とか夜になると、食堂も教室と同じで憩いの場になって、勉強をする人やテレビを見る人、間食をする人たちが集まりました。

 


船橋


操船をして船を動かしていく船橋を忘れてはいけません。ここで当直を行い、船位の決定、速度や針路の変更、見張りや航海計器の使用、船内放送、その他様々なことをやりました。


写真は実習生船橋ではなく、本物の船橋のものです。船橋に人がいないことはほとんどないので、プライバシーに配慮してこんな感じの写真になりましたが…。

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上部にあるのは船のスピードやエンジンの状態などを表しています。ちなみに写真のS/Bというのはエンジンをスタンバイにしているということです。つまり、狭い航路などを走るとき、すぐにスピードを変えられるようにスタンバっとくということですね。スピードの方はSLとなっているのでスローの意味です。


あとは前方に風向や舵角の指示器がたくさん並んでいますね。その下の窓には海の景色が見えています。


船橋航海士の職場であり、決められた進路を航行するのに一番大切なところです。
ちなみに機関士の職場は機関室です。

 

そうそう、また話が逸れますけど、今回私たち航海コースは、3ヶ月間一回も機関室に入ってないんですよ!普通なら、航海コースであっても短い機関室当直か、ちょっと入ってみるだけくらいでもあるのに、全く入る機会がありませんでした。というか、入口の場所すらも知りませんでした。

航海士であっても機関室の中がどうなっているかくらいは知らなければいけませんよね。コロナのために、あまりいろんなところに行かせてほかの科の人と接触する機会を増やしてはいけないということなのでしょうか。

逆に、エンジンの人を船橋で見たこともありませんでしたし(船橋の高さは階段を上ってくるだけでも大変ですしね)


日本丸と違うところは、日本丸はプロペラが2つだったのですが、青雲丸は馬力の強いプロペラが一つでした。プロペラは一軸の方が現在は主流らしいです。

 


トイレ・風呂


こちらも写真を撮ろうかと思ったのですが、はい、忘れてました(笑)

まあでも、こういう場所を撮られて微妙な気分になる方もおられるかもしれませんし、デリケートな場所なのでなかなか撮影はできないものです。


お風呂は、女性用は2つありまして、シャワーは2つと4つでした。女性が20人いないくらいでしたので、かなり効率よく回りますよね。

 

男性はシャワールームのようなものもあったらしいのですが、女性は浴場しかなかったので詳しくは知りません。浴室には湯船もついていて、まあ、使ってはないんですけど(笑)

そんなにゆっくりつかれる時間はないので使う気にもならなかったのと、コロナで使用も確か禁止されていた気がします。お世辞にもきれいとは言い難いですが、少なくとも温かいシャワーを浴びられるので船の上ということを思えば十分です。


トイレは、個室が二部屋と、女性士官用のトイレも使っていいことになっていました。でも士官用のは遠いのであまりみんな使いませんでした。

 

トイレ自体はあれですけど、バルブだけでも写真に撮ってくればよかったなと思いました。陸のトイレはコックをひねれば流れますが、船のトイレはバルブがあって、それを回して海水を出して流すんです。船の上では普通ですが、なかなか面白い排水の仕方なので紹介したかったです。


こちらは洗面所です。ここだけ撮影できました。

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洗面所

コロナなので手洗いのポスターがすごくたくさん貼ってあります。使用禁止の蛇口もあります(守られていたかは不明ですが)

 


その他


ほかにもいくつか写真を撮影したものがありましたので、ご紹介しますね。

 


甲板

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デッキ。広いですね。ここで朝の体操とかしてます

船の一番高いところにある、外に面しているデッキです。特に後部甲板が一番広く、全員で集合するときに使われています。

 

それから運動もすることができます。夕方になるとここにランニングや筋トレ、弾き語りをする人たちが集まります。このほか、スポーツドームという、屋根のある運動スペースもあります。

 


階段

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急な階段

船はスペースが狭いため、階段もこのようにになっています。船の中は何階層にも重なっていますので、上から下まで階段が続いていますね。今思ったんですけど、手すりは割とキレイですよね(笑)

 


図書室

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小さいですが、図書室と呼べる部屋もありました。本は、船関係の参考書の割合が高めですが、ベストセラー作品の小説から漫画までいろいろあります。部屋まで借りていって読めるので、正直、暇つぶしで困ることはない内容ですね。

 

「どうしてもこの本じゃなきゃ嫌!」というのがあれば別ですが、基本的に万人受けするものがそろってます。もちろん、船の資格や英語の勉強もできます。というか、それが一番一般的な使い方で、図書室の本で海技士試験の勉強をしている人も多いです。

 

 

ここまで、青雲丸の紹介をしてきました。


初めて乗った船でしたが、今まで帆船ばかりだったのでまだ広いという印象がありましたね。こんな感じの設備になっています。ほかにも冷蔵庫や給水器、散髪室など細々したものがたくさんあるので、いつか皆さんも商船学科生か、あるいはコロナが収まってからお客さんとして乗ってみてくださいね。


今回の研修の航海記については、こちらに記事を載せておきますね↓↓

 

towaru-jk.hatenablog.com

 

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